1月27日に行われたB1 第19節、横浜ビー・コルセアーズ対島根スサノオマジック2連戦の初戦は、序盤からペリン・ビュフォード、安藤誓哉らを中心とし前半で57得点を挙げるなどオフェンスが好調だった島根が、最終的スコア98-86で試合を制した。
横浜BC(14-18)は最終クオーターこそ26得点を記録したが、自分たちの得点後、すぐ島根に得点を許すなど流れをつかむことができず、前節の大阪エヴェッサとの2戦に続く連勝はならなかった。一方、前の試合で茨城ロボッツに黒星を喫していた島根(20-12)は、連敗を防いだ。
島根は、ビュフォードが29得点、12リバウンド、9アシストとトリプルダブルに迫る活躍を見せた他、ニック・ケイが21得点9リバウンド、安藤が16得点、5アシストをマークした。横浜BCでは、ジュロード・ユトフがチームトップの19得点で、カイ・ソットが横浜BC移籍後では最多となる16得点を記録した。エースの河村勇輝は3Pを4本沈めるなどで16得点、5リバウンド、5アシストだった。
コーチ、選手のコメントは以下の通り:
■ポール・ヘナレHC(島根)
前半が良く、オフェンスはとてもソリッドで、57得点を挙げられたのはすばらしかったです。ディフェンスでは前半で相手に43得点を与えてしまいましたが、その中で3度ほど、ショットクロック直前の厳しいシュートを打たせるといったこともあり、悪くなかったと思います。しかし試合の終盤の戦いぶりはあまり良いものではなく、20点差をつけながら横浜に反撃を許してしまったことは明日へ向けての反省としなければなりません。
――横浜が流れをつかもうとするたびに得点しそうさせなかったのには理由があったのか?
バスケットボールには“ebbs and flows”(潮の満ち引き)がありますから試合の中では良いときもあれば悪い場面もあります。ただコーチとしては、相手に流れが行っている時にディフェンスでどういった選手を起用すれば傷を浅くできるか、どういったセットを使えば良いのかといったバランスを見ています。もし事がうまく運んでいなければ、その時はタイムアウトを取るかもしれません。しかし我々には良い、頭の良いリーダーが揃っています。なので、そうした流れを自分たちのものにすることができたのにはさまざまな理由があります。
■青木勇人HC(横浜BC)
この98点という(失点)を抑えていかないとやっぱり勝ち切る、試合にするには難しいと思います。特に前半で57点取られていた中でそれをなんとかしなきゃいけないところで、後半は40(失)点…40点というのは決して及第点ではないんですけれども、これだけスコアラーの揃った相手にはやっぱりそう簡単には行かせてもらえないというのが今日に関してはありました。
特に前半のところで勢いに乗られる、スピードに乗られるところでペイントまで侵入されたというところは大きな問題だったので、そこに関しては後半もう少し修正しなきゃいけないなというところと、セカンドチャンスポイントには繋がっていないんですけれども、やっぱり(攻撃)回数を増やされてしまって、ディフェンスをやる時間が長くなってしまってしまうというところに関しては、前半、なんとかしなきゃいけないところだと思っていました。なので、後半はそこをまず1つ目のプライオリティとして修正して、なんとか点差が離れた中でも最後まで食らいつくところを作っていこうという後半でした。
後半に関しては、点数だけ見てもなんとか2点上回っている状況だというふうになっていますし、ペイントポイントのところを前半と後半でだいぶ変えられたので、そこに関してはしっかりとアタックできた部分はあったかなというふうには思います。ただその中でもビュフォード選手、29得点、9アシストというところで、そこが起点になってしまったというところではペイントに入られないように彼に対して処理していかないと、万能な、違いを生む選手だと思っているので、警戒していたもやられた部分もあると思いますし、警戒して抑えたところで周りの選手がステップアップした部分もあったと思うので、そういう意味では最後、違ったのかなと思います。
――ビュフォード選手に対して須藤昂矢選手をマッチアップさせたが、その意図は?
ナチュラルなマッチアップというより彼(ビュフォード)自身をどういう選手としてとらえるかっていうところで考え方があると思うんですよね。彼をポストプレーいやーでインサイドで戦うタイプの人間なのか、どちらかというとプレーメーキングボールハンドラーとして捉えるかを考えていました。ナチュラルでマッチアップするとなればやっぱりペリメーター人間をつけたほうがピックアップも早くなる。あとはボールハンドラーとなった時にディフェンスに慣れているのは4番、5番の選手よりもペリメーターの選手のほうが慣れているっていうところで、そういうマッチアップを考えていました。最初に(須藤を)つけたのは彼をプレーメイキングボールハンドラーとして扱ったというのが一番大きいです。
■河村勇輝(横浜BC)
(島根の)オフェンスがすばらしく100点取られてしまっているので、やはりもっともっとディフェンスのところを突き詰めていかないといけないなと思うし、島根のポイントゲッターの選手はたくさんいますけど、その選手たちにいいように、ストレスなくプレーされてしまった。流れに乗られると簡単には止まらない選手がたくさんいると思うのでもっともっと、前半からディフェンスところをやっていかないといけないなというふうには思います。
後半は勝っているとはいえ前半で開いたリードされる展開になってしまうと、すごく苦しい展開に繋がるかなと思うので、もっと前半からチームとしてディフェンスの部分、強度を高くやる必要があるかなとは思います。
――相手チームが横浜BC得意の早い展開のオフェンスにさせないように河村選手に対してトラップなどをしかけてくることが多いように感じられるが、自身としても咲くシーズンまでと比べてもそうされる頻度は高くなっていると感じているか?
そうですね、高くなっていると思います。ハーフコートのオフェンスにになった時はやっぱりピック・アンド・ロールの部分でブリッツだったり、簡単にドライブさせないようなトラップをしてきてると思いますし、あとは本当にリバウンドを取った後にすごいすごくセーフティを意識されてるなっていうところは毎試合感じてるので、その中で、やっぱどう対策していくかは、ディフェンスリバウンドをしっかりと確実に取り切って、相手がセーフティに構えている中でも、やはりそこからスピードに乗って展開を作っていけば、イレギュラーなディフェンスも出てくると思うので、そこはもっとやればいいなとは思っています。