河村勇輝、ジョシュ・ハレルソンらの活躍で、日本男子代表がグアムとの試合に快勝
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日本男子代表(世界ランキング26位)が22日、東京の有明コロシアムでFIBAアジアカップ予選Window1の試合に臨み、グアム代表(同76位)を77-56で破った。
日本は3Pを含めた得点が伸びずに前半を36-35と1点のビハインドで終えるが、第3クオーター中盤に河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が激しいディフェンスからスティール、そしてアンスポーツマンライクファールを得たところから流れを掴み、最終的には21点差をつける快勝となった。
河村は15得点、5リバウンド、6アシストの活躍で勝利を牽引。河村同様ワールドカップで活躍した比江島慎(宇都宮ブレックス)が12得点で続いた。また今回がホーバスJAPANでのデビュー戦となった帰化選手のジョシュ・ハレルソン(佐賀バルーナーズ)が3Pを3本決めるなどで11得点、21リバウンド、18歳の川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)がカットインからの得点などから6得点、3リバウンドと奮闘した。
日本は25日に中国代表(世界29位)と対戦する。
試合後の選手、コーチたちのコメントは以下の通り:
■トム・ホーバスヘッドコーチ(日本代表)
オープンのシュートを外したり、ギャップやペネトレーション、ターンオーバーの部分など、ワールドカップからの課題を繰り返してしまった部分がありました。こうしたところを修正するには少し時間がかかるでしょう。
このチームが集まって8〜9日間で、その間、対外試合というものをしていません。ですで、誰がどのポジションに合っているのか、どの組み合わせがベストなのか、どのタイミングで選手たちを出せばいいのかといったパズルを組み立てていくところなのです。
われわれは良いディフェンスはまずまずだったものの、少しターンオーバーがシュートのミスがあったことで試合を接戦にしてしまっていました。ハーフタイムでは自分たちのスタイルでプレーし続けよう、そうすれば問題ないと伝えました。実際(後半は)、そういった形になりました。(後半は)川真田(絋也、滋賀レイクス)を下げて井上(宗一郎、越谷アルファーズ)を入れたことでよりスペースができたと思います。
合宿では選手たちのポジションんついてものすごく多くの学びがあり、有益でした。今回の試合も簡単なチャレンジではないと思っていました。今日の試合から得た課題などを持ち帰り、次の中国戦に備えます。中国との試合も素晴らしい機会です。なにせアジアカップで日本は中国に88年間、勝っていないわけですから。すばらしいチャレンジですし、楽しみでもあります。
■河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)
――ハレルソン選手が3Pがうまいということで河村選手自身が中に切れ込まなければならないという意識だった?
おっしゃる通り、やっぱりジョシュ・ハレルソン選手の強みはポップからの3Pだということで、そこが入ってる時はいいんですけど、入らなかったときにどう打開していくかっていうところはこれからの課題になります。
――パリオリンピックへ向けての第1歩となったが?
勝てたことが何よりチームとして必要だったことだと思うので、勝って反省できることは僕たちにとって良かったかなと思うんですけど、本当にこういったバスケットを続けていくようではやはり自分たちの目標であるベスト8へ向けては難しい戦いになってくるんじゃないかなって思います。ただ、本当に今日は良かったので、これをやはり自分たちのチームの成長の糧にできる試合にしたいなって思っています。
――今日は後半を付けてます今日は後半やっぱポイントの方も意識して河村選手の方はどういうふうにパスを配分しようと思っていましたか?
そうですねとにかくペイントアタックをしてキックアウトの形を作っていくっていうのを意識していたので、誰が当たってるっていうところっていうよりかは、本当に試合出てるメンバーみんな3ポイントをしっかり決める選手いるので、状況に応じてしっかりとキックアウトするっていうことを意識していました。
■川島悠翔(NBAグローバルアカデミー)
――ホーバスJAPANでのデビュー戦、活躍でした。
自分でも流れが悪い時にドライブで流れを持ってこられたっていうのは本当に良かったなって思います。
――流れが悪いという中でドライブが効いた。
最初前半3ポイントが全然入っていなかったので「切れ込んでいけ」ってトムさんがチームに言っていたので、自分の役割が来たなということで、思い切ってやりました。
――メンタル的にも後半、より川島選手らしさが出ていた。
前半は緊張していて、足にもすごい来てたんですけど、2回目の交代から雰囲気にもアジャストできて、チームメイトの日本代表の皆さんが声をかけてくれたので、そこで自分の緊張が解けました。
■ジョシュ・ハレルソン(佐賀バルーナーズ)
代表では新参者なので、まずはチームにフィットすることを考えました。このチャレンジを与えてもらったこと、日本のためにプレーすることができたことに感謝しています。
われわれは日本のバスケットボールをしていないということで、後半では修正を加えました。多くの選手たちが熱量を持ってコートに立ちましたし、悠翔もわれわれに大きなエネルギーをもたらしてくれました。そうしたことがわれわれに勢いを与え、そこから引き離すことができたわけです。
(アルバルク東京のテーブス)海も良いペネトレーションを見せてくれましたし、すばらしいチームとしての勝利だったと思います。
――今日の日本代表でのデビュー戦ではどのような感情で試合に入ったのですか?
様々な感情がありました。国を代表して戦うということはもはや自分自身だけのことではないのです。こうした思いを持ってプレーをしたのは初めてです。
ここまで来るのに長い道のりでした。日本に来て8年、そして日本代表のチャンスをもらえる。それを拒否する選択肢はありませんでした。
コーチが今夜、僕にプレーをする機会を与えてくれたことにはとてもありがたく感じていますし、ここにいられて本当に幸せです。